2012年01月21日

糸島

福岡の西にある糸島は、かつての伊都国であり、早くから文明開けし良き土地である。

田んぼの連なる伊都の地には、あちこちに古墳や遺跡があって、福岡近郊といっても

また別の地のおもむきがある。

                                                
銭瓶塚古墳などという立て札を見ながら、そのゆえんを思ってみる。

                                                     

1月大寒の今日は、暦とうらはらに暖かだった。

例によってタカを待つ。

しばらく時間が過ぎたころ、電柱に何か止まるのを見つけた。

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ハヤブサであったが、この膨らんだ胸はどうだろう! お腹いっぱい食べた直後だ。

                                               
飛び込む先を確認してから後を追う。

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昨年生まれのハヤブサ、まだまだ幼い。 やあ、こんにちは!

                                                   
今日の鳥見はここまで。 

近くにある友人の家で、今日は牡蠣焼き会である。

                                                 

遅れてしまった。  時間を過ぎて行くと、みんなはもう赤い顔。

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牡蠣にサザエ、それにアワビ。 豪勢な素材が集めてある。

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炭火でこれを焼く。今日はあるじ作成の竹筒によるかっぽ酒も。

車で来てるからアルコールは抜きだが、ビールはともかく、かっぽ酒は飲んでみたかった。

                                            
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竹筒の下の方は、黒く焼けて熱い。 決して酒飲みではないのだが、見てるだけなのは

ちょっと辛い。

1本目を飲んで、「これは焼酎の方だよ」と皆で言っている。

2本目が来る。 やっぱり日本酒の方がいいよね。

やや、違うよこっちが焼酎だ、最初のが日本酒だったんだ、と、いい加減なものである。

あー飲みたいなー
                


宴はたけなわ、隣の人と喋っているうち、高校時代の写真部の後輩の友人であることが分る。

「3校展で知り合って、それ以来の友人です」「私はS校の写真部だったものですから」

おお、3校展。

福岡市内の3校の写真部が合同で、年に一度写真展を開く伝統だった。

たまたま部長をしている時に幹事校の番が回ってきて、場所決め・寄付集めはすべて

世間知らずの18歳であった私の仕事に。 パンフレット作成も一人でやった。

それなりに苦労した経験も、今となっては懐かしい。

                                                  

「ええっ、K君の友人なの?彼はプロカメラマンになったんでしょ?新聞で読んだワ」

「そうですよ、電話してみましょうか」

                                                  

かくして、数十年ぶりに後輩と電話で話すことになった。

世間は狭いものである、まことに。

                                                     

4月、桜の頃に次の会を約して、お開き。

年齢とともに、同世代との気の置けない集まりが、何よりも快いものとなってきた。

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そのつど顔ぶれは変わっても、いつも楽しいのは、この家のあるじの人がら。

ありがたいことである。

                                               
糸島は良いところだ。

自然も人ものんびりと、肩の力が抜ける場所。


2011年12月31日

年の暮れに思う

いろんなことがあった大変な年だった。
                                             

友人が、韓国へ行くと街の中にいて上昇気流のようなものを感じるという。

また別の人は、中国でそれを感じたという。 みんなやる気に燃えていると。

それに比して日本では、先行きに対する不安でみな身を縮めている。

                                          

秋に、ブータンの国王夫妻が来日された。  

今年私が一番感動した言葉は、この若き国王から発せられた。

                                            

被災地の子供達を前に「龍を見たことはあるかい?」で始まる対話が交わされた、その中で、

「みんなの中にも龍は住んでいます。 大きくなっていろんな経験をするにつれ

 龍は大きくなっていくんだよ」という語りかけだったと記憶する。

「龍」には人格という翻訳がなされており、さすが上手だなと思ったが、ここは「龍」のままで

味わいたい。

偉大な神獣、自在に天に昇ることのできるものが私たち人間の中におり、

時を得たれば天に昇る。 そう考えるのが一番国王の言葉に添うように思う。

                                                 

自分の中に存在する龍を、いつまでも地に伏させることなく、水中に潜ませ続けるのでもなく、

いつかは天に昇らせたいものであると、切に思う。

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私たち一人ひとりは皆、宿題を抱えてこの世に生まれている。 人生の苦労という宿題を。

周りの人達に支えられながら、その宿題を一つひとつ果たして前へ進む。

悔いなく果たし終わらば、龍は天へ昇るだろう。

                                                

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閉塞感の中で生きることは、上昇気流の中で生きることに比べて数倍きつい。

辛いことは多いが、前を向いて進む心ざしを失わずに生きたいものである。

2011年12月18日

今日のハイタカ

川ぞいの堤防を走っていたら、頭上からいきなりハイタカが飛び出した。

低く飛んでいく背中が見える。 川に立てられた杭に止まるとみてこちらも停車。

                                               

今日は初めての場所を回ったが、運がいいようだ。

やがてカラスがやってきた。 タカを毛嫌いしている種族。

かすめ飛んでいるうちに、接近度が増してくる。

タカはカラスの方を向いて防戦するから、動きにつれて前後左右見せてくれて都合がいい。

                                                    


蹴り始める。

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尾羽を上げてかわす。

次の瞬間、まともに当たるかと思いきや、足は空を蹴っている。

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どうやらハイタカの方がうわ手だったのだろう。

                                             


なかなかに面白い攻防だったが、やがて嫌気がさしたタカの方が杭を降りる。

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脇から赤みを帯びた羽が見える。

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好きなタカの中でも、スマートさで最も勝るのはハイタカかもしれないと思う。

これがオスだったら最高だけど、まあ贅沢は言うまい。

                                                

こちらを向いて飛んできた。

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鋭い眼光と、空気を切るような直線の動きが美しい。

                                                  

堤防を降りて田んぼに向かう。 何か居ないか探してうろつきまわる。

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コチョウゲンボウ、今季初。

しばらく楽しませてくれたのち、低く飛び去る。

後を追って探したら、田んぼに降りた違うタカ。 おや、またハイタカだ。

                                              

背中に白斑のある幼鳥が、おそらくスズメを狙って待ち伏せしているのだ。

ビニールハウス越しに写させてくれた。

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やがて飛び去ったので、陰に置いていた車に戻って機材をしまいスタート。

回り込むと、あら、さっきの場所にまた居るじゃない。 早いお帰りね、そう言いながら念のため

双眼鏡で覗いたら、あれ違う。 白斑のない成鳥である。

こんな事ってあるだろうか、今年はどこへ行ってもハイタカがいっぱいの、すごい冬なんだ。

                                            

飛ぶところが撮れた。 ひょっとしたら、さっき堤防で会った彼女かも。

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2011年12月05日

台湾の旅・3

その日の午後、ようやく一番見たかった鳥を見つけた。

その名はカタグロトビ。

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トビといってもごらんのように、日本の「とんび」とは全然違う。

白い頭にグレイの背中、名前のとおり肩のあたりの黒い羽がアクセントカラーとなり、

おまけにこの、赤い眼といったら!

                                                


金門まではるばる来たのは、この鳥見たさと言っても大げさではない。

これなんだ、これが見たかったんだ、 私は!

美しいものが多いタカの中でも、これは素敵に美しい。

                                                  

電線に止まるのを下から狙って撮る。 じっと私を、赤い眼で見下ろしている。

近づくと飛ぶが、また先へ行って止まる。

何度も追ってくれる王さんに感謝しながら、時間も気になっていた。

3時までの貸切の時間が迫っているのだ。 しかし何も言わずに追ってくれる。

とうとう電線を離れ、カタグロトビは遠くへ行ってしまったが、私はすっかり満足していた。

                                          

ホテルへ着くと、10分近く過ぎている。

約束の金額に100元増して渡すと、多すぎると返してくる。

時計を指しながら、超過していると伝えるととても喜んでくれた。 翌日の予約も取る。

今日見たその他の鳥

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クビワガラス

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オニアジサシ


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オオバンケン


                                              


翌朝は飛行場付近をドライブしたが、前日に46種の鳥を見ている。

あまり期待もしていなかったが、さすがに新たな発見はなかった。

王さんなりにコースを考えたとみえて、公園で自転車に乗る。

広い公園を回って鳥探しというつもりだったようだが、あまり居なかった。

きっと、夏には多いのだろう。 この辺、やはりプロのガイドとは違うのだが仕方のないことだ。


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さて、金門に別れを告げて台北へ向かう。

ホテルに荷物を降ろし、ちょっと植物園へ。 少しの時間でも有効に使わなくちゃ。

残念ながら、期待したタイワンオオタカは居なかった。

代わりにコレ。

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ズグロミゾゴイだ。

                                                    


さて、今回のメインイベント、台湾同窓会との交流会。

かつての留学生たちは、日本語も流暢で楽しい時間だった。

福岡の後輩が、昨晩はとっても美味しい中華料理を食べに行ったと報告してくれる。

―― 感激しました、まあ7000円くらいでしたから当然かもしれませんが ――

―― あのねえ、大先輩は400円の夕食だったんだけどぉ ――

                                                

やがてエールの時間となり


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かつての青年応援団長が気合の入った指揮をする中

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昔の学生たちが皆、いい気分で大合唱。 むろん私も。

                                               


顔見知りの幹事が、「あんたが来年も来るなら、7000円の料理食べに連れてってやるよ」と言う。

高級台湾料理に台湾式マッサージの夜か、良さそうね。

                                                 


でも私ね、赤土に寝転ぶ牛やそのまわりをうろつく鳥たち、400円の食事の方を

また選んでしまうかも。

                                                  

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台湾の旅は、のんびりした豊かな時間であった。

2011年12月04日

台湾への旅・2

いよいよ金門島の朝が明けた。

                                                 

6時に起きるとまだ外は暗い。

カーテンを持ち上げると、おお、アオサギが黒いシルエットで飛んでいる。

日本で見る鳥がどれだけいて、固有の鳥がどれくらいなのか、すべて初めての

経験だから皆目分らない。

                                                  

暗いし、とりあえず双眼鏡だけ持って出たが、これが失敗。

灰黒色のノスリが飛んでゆく。 こんなの居たかな? でも記録ができない。

戻ってカメラを持ち、再度出発。

                                                    

ホテル周辺を見て回ると、いきなりアオショウビンを見つけた。

今回ぜひ見たい鳥の中にカワセミ族3種があるが、その筆頭なのだ。

それが、日の出とともに華やかさを増すブーゲンビリアの林に止まっているではないか。

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金門島ってすごい。

                                                   

コサギがやってきて、びっくりしたらしく飛び出した。

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青い。 トルコブルーの羽がひらひら舞って、チョウのようにあざやかに空気を切っていく。


                                                 

左側通行の道路を渡り、鳥がいそうな所へ入っていくと、にぎやかな声が茂みから聞こえる。

シロガシラ、ハッカチョウの群れ、そしてギンムクドリとカラムクドリの混群。

日本では珍鳥のクロウタドリも、ここでは留鳥なのだが、木陰から出て来ない。

春に見られる時、彼らはいつも開けた草の上に出てくるようだが、冬は生態が違うのだろうか。

                                                    

ハッカチョウ。 京都のお寺で、これが書かれた襖絵を見たことがある。

ははちょう(漢字は失念)、と書き込まれており、こんな鳥がいるのだろうかと思ったが、

絵師の眼は確かだった。

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左と右は大きさが違う。 小さい方はジャワハッカ?図鑑によれば。

飛ぶと白斑が出て目立つ。

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ヒメヤマセミ。

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見たいカワセミ族その2。 あっけなく2種見られて気抜けしてしまう。

繁殖期が始まっているので、オスがさかんに水へ飛び込んで魚をくわえてくる。

もちろん、メスへの貢ぎ物なのだ。 涙ぐましく、何度も何度もボチャン、ボチャンをくり返す。

これはこの日の行き先で何度か出会い、そう珍しい鳥ではないとみえた。

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空をバックに。

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林をバックに。  オスたちはどこでもこうやって、メスの歓心を引くのに腐心していた。

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捕まえた。 なかなか上手である。                                               

                                          

10時近くなったので、ホテルへ帰ってタクシーを頼む。

前述のように王さんと出会い、この、優秀な案内者と2人で島を回ることとなった。

                                                 
言葉は通じなくとも、半日一緒に行動すれば心は通い合う。

王さんは目が良く、鳥を見つけるのがうまい上、機微を察することにも長けていて、

こちらの動きにいつも気を配ってくれるのだ。

金門の旅が良きものとなったのは、ひとえに彼のお蔭である。

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ヤツガシラ。 ここ金門を代表する鳥。 農耕地や公園のあちこちで見かけた。


2011年11月30日

台湾への旅・1

同窓会の用事で台北へ行く事になった。

どうせなら、鳥見の名所・金門島へ足を伸ばそう。


台北の国際空港から国内向け・松山空港へはバスで50分もかかる。

JTBが気をきかせて乗り継ぎに4時間みてくれたが、これは長すぎた。

空港で1時間以上も本を読んで過ごし、ようやく乗り込む。

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飛行機のあまりの小ささにちょっとびっくり。 これでも大きめに写ってます。


しかしようやく機上の人となり、期待に胸ふくらむ。

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南シナ海を渡るころには雲の向こうに夕陽。 いいことがありそうな予感がする。


                                                      


翌朝は、日の出からホテルの周りで鳥を探すが、さすがに鳥影が濃い。

ネットで下調べをしていたので、「親切だった」というタクシーをホテルで呼んでもらう。

ちなみに、ここまで来ると英語はほとんど通じないが、有り難いことに筆談でなんとかなる。

                                                     

そのタクシーが玄関前に横付けする。 ちょっと緊張してる運転手に野鳥図鑑を見せ、

10時から15時までいくらか交渉。 どうやら1時間300元(1200円弱)らしい。

OK,出発。

                                                      

この運転手王(ワン)さんはこまやかに優しい人で、金門の旅は彼のお蔭で

大変に良きものとなった。

ネット情報に感謝。 だから私も、あとに来る人のため細かく記述することにする。


                                                   

ホテルは金城の街から1キロのところにあり、さんずいに吾(変換できない)・江・大飯店。

特別きれいではないが、鳥を見るにはうってつけの場所だ。

心配した充電も大丈夫だったので、心置きなく撮影できた。

夕食は金城まで歩いて行った。 郷に入らば郷に従え、旅に出るとその地の人達が

食べているものを食べるのを流儀にしている。 

外国人向けでなく安い店をのぞいて回り、1日目は海鮮麺。

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小麦の麺は太く歯ごたえがあって、きしめんよりは群馬のほうとうや大分のだご汁風。

                                                       

2日目は越南(ベトナム)料理の店を見つけた。

窓に張ってあるメニューを見ていると、どうやら生春巻きがある模様。

入って注文。 日本人はあまり来ないとみえて、主人が「大丈夫?」といったふうで

春巻きを巻くしぐさをしてみせる。 大丈夫よ、好きだから心配しないで。

一緒にカレービーフンを頼んだが、ビーフンは日本のとは違う。

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米の粉であることがピンとこない、太めで柔らかい麺だった。

鶏のモモとムネ肉を煮込み、レタスとじゃがいもが入っていたが、じゃがいもはとても美味。

お金を払うと、謝謝と何度も言ってくれる。


味付けは2日間とも薄め。 意外とあっさりしたものを好むようだ。

金門にいる間、毎食100元(400円)以内で済んだ。  鳥見の旅はいつも質素である。


                                            

隣の果物屋を冷やかす。 島内ではパパイヤとドラゴンフルーツしか栽培していないようだったが

林檎や梨、パイナップルや未知の果物たち。 

食べてみたいが、フルーツナイフ禁止の空の旅では手も足も出ない。 

ニューサマーオレンジみたいなみかんを3個買ったが、これも手では剥けず、

日本まで持ち帰ることとなった。

                                                     

金門は台湾よりも大陸に近い。 

文化は福建省あたりの影響が強いそうだが、古い土壁とレンガの家を見ていると

なんとも言えぬ懐かしさを感じた。 日本人のルーツとも関連があるのだろうか?

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廟があちこちにある。 これは天后宮とあり、私の解釈では聖母マリアを祀ったものだ。

赤く塗った神像はマリア様とは似ても似つかないが、中国の民族信仰と結びついたものだと

思う。 マカオあたりに宣教師が来ていた頃伝わったものが、数百年の間に溶け込んだのか。

                                                    

鳥の旅ゆえ明るいうちは野外を走り回り、街をゆっくり見ることはできなかったが

金城の街も郊外も、見てまわる価値は十分にありそうだった。

2011年11月13日

ハイタカ

タカが好きだが、その中でもとりわけ好きなのはハイタカとオオタカ。

冬になると彼らが見られるのが嬉しい。

                                                  

ハイタカ。

渡りの時には見ることができても、フィールドで会うのは難しい鳥。

雨が降り続いた日曜、雨上がりを狙って出かけてみた。

2日連続で降り込められ、タカもお腹が空いているにちがいない。

                                                 


田んぼのふちでキジを撮っていると、目の前に小型のタカが止まる。

え、まさか。 が、本当にハイタカのオスである。 

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この前の幼鳥とは違って真っ赤な胸。 うわ〜すごい! 興奮のきわみ。

しかし冷静にレンズを向けてシャッターを切る。 

頭の後ろの白いスポットは、大人になっても消えないと見える。 疑問が解決した。

                                                   

不思議なことに、こちらに気づかない。 

気づかぬまま、やがて飛び去った。 田を這うような、低い飛び方である。


                                                   
飛んだ方向へ追ってみよう。 だが、しばらく待ってから。

すぐに追わないのがコツなのだ。

                                                   

ゆっくり進むと、100Mほど先の木に止まっている。  運のいい時ってこんなものだ。

ハヤブサが、遮るものない広い空中を追いかけ、力まかせに蹴って獲物を狩るのとは違い、

ハイタカは木の真ん中ほどに止まってじっと獲物を待ち伏せする。

陰険な狩り方かもしれない。 ひょっとすると、性格もハヤブサより陰険なのかも。

でも、青空の似合う、健康で単純そうなハヤブサよりも、ハイタカやオオタカの方が

好きなのだ。  まずもって、彼らの美しさは完成度が高い。

                                                   

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細い足が写せて満足。 今度はすぐに飛び去った。

                                                    


また或る日。

オオタカを探して堤防へ登ろうとすると、こんもりした深緑の木に止まっていた。

                                                    
ハイタカがこんなに見つけられるのって珍しい。

やっぱり今年は多いんだ。 

今度はまた幼鳥。 背中に白い斑点がある。


写されているのを知っていて、どこへ逃げようか見回している。

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飛んだ!

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美しいハイタカに出会えるのは仕合せ。

冬季は始まったばかり、これからが楽しみである。


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