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2009年08月30日

ソウルの博物館

「ソウルで博物館ざんまい」というツアーに行ってきました。


海外の博物館なんて一人で行ってもちんぷんかんぷん。

でも、日本から歴史の専門家が同行するうえ、博物館では学芸員が説明してくれる、という贅沢ツアー。


「国立中央博物館」 

韓国の、5000年の歴史の重みに圧倒されました。やっぱりスゴイのひとこと!

9万坪の敷地に4万5千坪の建物、15万点の文化財。


展示品は、同行された専門家のお話では「逸品ぞろい」。

広隆寺の弥勒菩薩とそっくりな半跏思惟像もあり、

アジアは、やっぱり過去から密接に結びついてお互い発展してきた、というのが

スンナリ理解できます。


でも、難しいことは抜きにして、私は美しいと思うものを写してきました。

フラッシュをたかなければ撮影OK、というおおらかさも嬉しい。

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       いつの時代だったでしょう、古いものだと思うのですが

琴の1種ですね、どんな音色なのでしょうか。単純な木彫りが美しい。

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 これは月琴 時代は下ります 2弦とはまた、ある意味スゴイ。


奏でて楽しむだけでなく、楽器そのものにも美を追求した人たち。

出土品には動物をモチーフにしたものも多く

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                            天馬かと思うような精悍さ

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                           西域の駱駝がここで見られるとは

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これは鴨で、身近な鳥としてお墓の中からよく出るそうです。

死者の魂が天に昇るように、という意味合い。でも水鳥はそんなに飛ぶの、

得意じゃなさそうなのですが。

この3点はみな美しく可愛らしく、ほれぼれしました。


仏舎利も初めてです。

5重の塔は、もともと釈迦の遺骨を埋葬したものですが、塔の基壇から発掘された

仏舎利の箱

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右下の白い粒3つが「仏舎利」

各地から出る仏舎利を集めると釈迦800体分ほどにもなるといわれる、という面白い解説を

聞きながらパチリ。

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             仏舎利容器  左は8角形、真ん中は水晶に塔型の蓋
                       右は、チベットで見られる仏塔に似ています


あとは日常に使われた道具

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                  寺院でろうそくの芯切りに使われたハサミ


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                     裁縫用のものさしにもきれいな模様が


日常づかいのものが美しいのは、洗練された文化が根底にあったことを示します。

大工さんが持っている墨壺、日本のものと全く同じですが

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                  墨がたまるところを亀が覗いてます

いやー美しいものはやっぱりいいです。

理屈なしに心を打つから。


説明してくれた学芸員さんは、みな若い女性でおしゃれ。

封建的イメージだった韓国も変わりつつあることを実感。


そしてオフィス街にあるホテルの周りには、安くておいしい食堂がたくさん。

みんなで毎回、韓国料理店を発見してまわるのも楽しみ。


普通のツアーで行かない所へ行き、聞けない説明を聞いて、

じっくりと韓国の文化について知る事ができるユニークな旅でした。


面白かった!

関心のある方は以下をどうぞ

http://www.kataranne.com/

2009年08月23日

残暑の干潟

今年はヘンな天候だけど、それにしても今頃暑くなるなんて。


真昼の干潟。

はいている長靴の黒い部分が焼けて、足がやけどしそうに熱い。

うわ〜たまらん。


ふりかえるといつの間にか、年若い友人が後ろにいる。

「飛ばないね」「このままですかね?」

満潮とともに足場を失ったシギが飛び立つのを狙っているのです。

「あ〜物好きだよね、私たちって」

11月に転勤するという彼に何か言おうと思っても、面と向かうと特に話すことも出てこない。

暑いなか、じっと一緒に待つだけでいいような気がしてくる。


ほかにも数人の知り合いたち、干潟の泥に足をとられて「わー、いぼったー」と叫ぶ人。

「どこの方言、それ?」と茶化す人。「久しぶりで聞いたねーそれ」と私。

標準語で言うとなに?「ぬかるんだ」?

感じが出ませんね、それじゃ。やっぱり方言でなくっちゃ。


暑い中でも、友人達のお蔭で退散せずに頑張る。

ああでも、半端でなく暑い。

しばらくぶりの干潟は秋風どころか、盛りの夏めいたエネルギーに充ちてくらくらしそう。

もうすぐ終わる夏と8月への最後のはなむけ、陽炎と流れる汗の中の一枚。

ようやく飛んでくれたシギたち、バンザーイ!

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2009年08月17日

立山

「日本一高所の温泉、みくりが池温泉」の看板。  見てしまうと通過は不可抗力。

(バスには時間があるし、ちょっと入って行こう)


夏らしい日が少ない今年。

珍しく晴れそうな週末をねらって、速攻で立山へ行ったのです。


脱衣場の扉を開けると、上がってきたばかりの人が「あらー」っと私を見て驚く。

昨日の山小屋で同室だった人。


気軽な一人旅だけど、つい人に話しかけてしまい、自分の人恋う心を知ります。

そんな相手のおひとりと、下山後の温泉でまた再会。


「このカゴ使っていいよ」と着替えの場所をゆずってもらい、感謝。

まさに、袖すりあうも他生の縁。


着替えて出て行きながら、「あー」と口ごもっている。

「またどこかの山で会いましょう!」と勢いよく言うと、表情がぱっと明るくなって

「そうね、会おうね!」と元気に出てゆく。  静岡の女性でした。

思ったほどの晴天でなく、体力不足を思い知った山旅でもあったのですが。

(いつまで登れるかなー)


それでも、3000メートルの稜線はやはり素晴らしい。

お花畑、イワヒバリ、さっと雲が切れたときにのぞく北アルプスの広大な山並み。

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鹿島槍から登る朝陽―ご来光―

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何年ぶりだろうか、剣岳の険しい山容を見るのは。

DSC_1209_R.jpg 

雄大な自然の中に居られるのは至福のとき。

言葉もなく、過去も未来もありません。すべては今。


浴槽から見る高原には地獄の白い煙が上がり、降り出した雨に遠山はかすんで

あっという間に眺望はなくなる。

すかっと晴れた日にまた来たいな。

青空をバックにした山が見たい、登りたい。

高山植物の咲きそろう稜線を、自分の足で踏みしめたい。


ああ、それまで体力を温存しなくては。

いつまでも登れると思ってた若い頃とは違う、楽しくもどこか切ない山旅ではありました。


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