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2008年03月31日

堤防のキジ

またキジに会いました、最近縁があります。


雨のそぼ降るなか車を走らせていると、前方の堤防上に黒い姿。

シルエットでキジだと分かります。

静かに近づいて観察、彼は堤防のコンクリート上を行ったり来たり。


後ろを向いてる時にゆるゆる走って近づいてみる。

逃げない距離、っていうのが最近分かってきました。そこでストップ。


日本の国鳥だけあって、綺麗な色どりです。派手だな〜

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                  耳のような羽は飾りかしらん、それとも
                        役にたつのか?


降る雨に濡れながら、時々「ケ〜」と鳴きながら羽をぶるっと震わせる。

kizi1_R.jpg

こちらを認識してるのに、悠々たるもの。

私はこの先にある干潟を早く見たいんだけど、先へ進むとキジを追っ払うことになる。

仕方ないので持久戦覚悟、エンジンはとうに切ってあります。


この雨のなか、なぜ濡れても彼は立ちつくすのか?

ほら、尻尾からしずくが。

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やっぱりメスにアピールしてるんでしょうね、この季節だし。

キジは一夫多妻、ということはあぶれるオスが必ず出るってことでもあるか。

彼らは必死、だから雨なんて関係ないんだ。ひょっとして、雨だからこそ熱心さが引き立つ?

・・・ところで、なぜ桃太郎のお供に選ばれたんだろう?

きれいだから?大きいから?  分かりませんねー ・・・・ヒマにまかせていろいろ考える。


時計はもう30分経過、そろそろしびれも切れる頃、ようやく彼も満足したようす。

堤防から飛び降りて草むらへ帰る。


車が前に止まってるっていうのに、悠然たる足取り。

うちに居たニワトリもこんな歩き方だったな。おい、走らなくていいのかい?

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雨中のショータイムを終え、彼は草むらへ隠れていきました。

一期一会のキジとの出会い。同じ個体に会うことはもうないでしょう。

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退屈な雨の休日も、この出会いでかなりハッピーな気分に。

ありがとよ、キジ君。 君は振られないよ、なんかそんな気がする!


2008年03月17日

キジ君、振られる

ある日、野生のキジが2羽堤防に現れました。


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                                     ねーねー彼女ぉー


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                            ちょっと、あとをつけんのやめてよ!
                              

おやおや、キジの求愛です。

繁殖期なんだ、でもどうもオスの分が悪そう!きれいなオスなのに。

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                              じゃ、そういうことで。(スタスタ)
                               え〜そんなぁ!
                               
でもオスはあきらめません、だって子孫を残せるかどうかに血道をあげるのが仕事ですから。


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                       そんなこと言わないでサ、ボクの羽見てよ
                          ホラ、きれいでしょー


でもメスにはその気がなさそう、視線を合わせません。

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                               しつこいわね、と去っていく


ふ〜ん、結構振られることってあるんですね

逃げるメスを見つめるオス、ちょこんと脚をそろえて、心なし悲しそうな目つき。


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このあと、2羽とも後ろの草むらに姿を消したので「ひょっとしたら成功したか」

と思ったのもつかの間。

やがて、バタバタとメスを追って後方へ飛ぶオスの姿が見えました。

後ろは水路、それを飛び越えて逃げたということは、やはり嫌われていた?

単に気を引くためのそぶりだったとは思えない、終始一貫したメスの態度でした。

可哀想なオス。まだ修行が足りないんだな、きっと。

いやー しかし春です。

2008年03月11日

天草でのこと

オオカラモズ、体長約30センチ、モズ中最大。

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珍しいこの鳥を正月に見に行きましたが、曇天でいい写真が撮れない。

いつか撮りなおしにいこうと思いつつも、天草は遠く、2月下旬になってようやく実現。

しかし見当たらず、3時間ほど粘るうち軽トラックの男性から「モズですか?」と話しかけられる。

これがHさんとの出会いでした。


「このところ見てないからもう渡って行ったのではないかと思ってるんです」

ご近所に住むという方にそう言われるとあきらめが強まり、「もし午後見たら教えます」と

いう申し出にもかかわらず連絡はない。

あーあ、とうとう撮りそこなったか。


ところが数日後の電話。「いやーまだ居ましたよ、渡ったなんて言って申し訳なかった」


そこから、Hさんのモズ追いが始まりました。

毎日「朝8時、学校脇で発見」「17:30発見、今追跡中」とメールが届く。もう3月に入っています。

とうとう、どこへ飛んで行き、テリトリーを作っているかを解明。

思ったよりも行動範囲は広く、でも大通りを越える事はないこと、小さな川は軽々と飛び

越えていき、狭い耕地には下りないことなど。そして人通りの多さは意外と気にしていないと。

近所の知り合いを動員して、数人で調べたようです。


お礼にタカの写真をプリントして送ると、天草産のアオサが届きました。2キロも!


「たった1羽のモズのお蔭で、またただただ鳥が好きだということで何か不思議な縁

(えにし)を感じます。人生とはそんな出会いで流れていくのかも知れませんね」

との手紙を添えて。


Hさん、私も同じように感じます。


手製の地図がファクスで送られてくる、地図上には目撃ポイントとその日時が打ってある。

日ごろの仕事ぶりがしのばれる丁寧な地図。

では土曜日に行きますと連絡、天気予報も「晴天」。

さあいよいよオオカラモズに再会するぞ。

・・・ところが金曜日の連絡は、「今日1日誰も見ていません」・・・


ああ!。

大陸へ渡って行ったか。  ここまで調べてもらったのに。


「今晩寝ながら考えます」とメールしたものの、「行かなきゃ」と決めています。


翌朝4時半発、4時間後に到着。

やはり居ない、地図を片手にくまなく探す。

と、軽トラックがやって来る。

あ。 Hさん。


「うわー 酒井さん、来たんですか、まさか来られるとは。」

「もしも今朝見たら連絡してあげようと、6時半から見てますけど居ないんです。」


数分の会話ののち、それではお元気で!と別れました。

もうお会いすることはないかもしれません、Hさん、ほんとに有り難う。

モズには会えなかった。

でも、思っていなかった別の出会いがありました。

今自分が属している範囲だけが世界ではない、もっと広い世界があるんだ、

視野を大きくせよと、こういう出会いが私に教えてくれます。

熊本県天草郡、苓北町。

そこに、何の代償も求めず、私のために骨を折ってくれた友人がひとり居ます。


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