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2014年12月20日

低山登り

S兄弟はふたごだ。
                                                           
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お父さんの介護をするため、2人とも東京から帰ってきた。

最初は弟が、福岡の子会社に出向希望を出して単身赴任で。

しばらく親子2人での暮らしが続いたが、少しづつ認知の症状が出始めたので、

兄貴が会社を辞めて帰ってきた。 こちらも単身である。

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山に行こうよ、という誘いをもらって、時々近くの低山に一緒に登っている。

兄貴の方は高校時代のクラスメイト、そして3人とも幼稚園が一緒という、

とってもローカル?な関係。  なんの遠慮もない。

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今日は、M先輩も入れて4人である。

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「オヤジさー、ボケが治って元気ぴんぴんになったんだよぉ」

「俺は会社まで辞めてきたのに」

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「昼間の話し相手がいるとやっぱり違うんだね、いいことじゃないの」

「まあ、そうなんだけどさ」

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という訳で、S家では現在親子3人、水入らずの生活が続いている。

お父さん、幸せだろうな。

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私は普段一人で山に行くことが多く、黙々と登り、降りてくる。

しかしここでは、休憩タイムにはビールやボジョレヌーボーが振る舞われ、炭焼き地鶏や

塩タンが次々に出る。

「荷物のほとんどは液体だよ」

「いつもはストイックな山登りなんだけど、こういう享楽的な山もいいねー」

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M先輩がお湯を用意するので、カップラーメンを持ってくるように。

そういう指令が出ていて皆持参したが、私のだけが大きいと、物議をかもす。

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気温は零度近く、低山であっても寒さが厳しい。

年末が近いのだから。

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今日はビールはさすがにやめたよ。 

焼酎が出てきた。  お湯割りはありがたい。

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ねえM先輩、山に湯呑茶碗もってくる人、初めて見たんだけど。

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師走の山は寒くて、そしてあったかだった。


2014年12月11日

思いつくままに

学生街を歩きて
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  いささかの 悔ゆることあり 大いなる
    夢も抱かず 過ごせし日々を

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  若き日は あやまちと学び 連なりて
    楽しき時には あらじと思う

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  立看とゲバ棒ありし キャンパスに
    いま秋たけて 知らぬ風吹く

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  塀こえて われ追い来たる人のあり
    大学横の 黄いちょう盛り

 
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秋の日に

 天人の 空高く飛ぶか こんな日は
    日ざし澄みきり 風透(とお)る朝

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 家族とは 良きものなりし 姉と参る
    骨壺の父 何を思うか

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 恩讐の日々遠くして 眠りたる
    ちちはは祖先は 白き骨なる

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師走

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 つむじ風 巻きて集むる 落ち葉赤く
   今年の秋も 終わりたりしか

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 ひたひたと 部屋にさし入る満月の
   白き光に 貫かれたり

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 学びたき 多くはあれど 中天を
   はや降(くだ)りそむ 冬の満月

  
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