夏の写真
9月はあわただしくて、夏の写真を整理する暇もなかった。
台風襲来で家に居るしかない今日は、こういうことにうってつけである。
・
フォルダを開くと、もう懐かしいものとなった、鳥たちの繁殖の姿。
・
まずはアオバズク。 何年振りだろうか。
巣穴から出てきて数日たった、ファミリー勢ぞろいの姿である。
横に並んではくれなくて、陰にいるのと合わせて5羽。 3羽の子を無事に育てた。
・
次の日にはもう、子供たちを連れて飛び立ったというから、ギリギリだった。
・
次は、巣立って間もないと思われるチュウヒの幼鳥。
チュウヒは大変に警戒心の強いタカであるが、この幼さでは怖さよりも好奇心が勝ると
見え、私の方を首をかしげてじっと見つめた。 小雨降る中での邂逅。
可愛らしさに、飛び立ったあとも、しばらく幸せだった。
・
・
ショウドウツバメの子供たち。
若い鳥ばかりで群れを作って、草原を飛び回る。
今頃は、どこかへ渡っていっただろう。 どこへ行くのか。
・
・
オジロワシ。
つがいは仲がいいが、それでもこうやって並ぶのは初めて見た。
海岸では一緒に水を飲む。 メスの方が大きくて、威張っているように見えたが。
・
・
そして、チゴハヤブサ。
今年もまた見ることができたのは幸運。
これもまた、巣立って間もないころ。 子供が自由に飛べる数日後には、親子で飛び立ってゆく。
彼には、これから僅かひと月ほどで、海を渡るという試練が待ち受けているのだ。
3羽の子に餌を与える親の頭の中には、そのことはもう大きな課題として存在するだろう。
ひと月で、彼らを一人前に仕立てあげなければ命はない。
餌をとること、大海原を渡る飛翔力を身につけること・・・
・
・
この夏、新しく生まれた命は、今頃どうしているだろうか。
無事に暖かい地方へ移動し、来年春までに一人前になるべく、成長していることを祈る。
・
台風は、枕崎あたりに上陸したらしい。
こちらも、被害が出ずに無事であることを祈るばかりである。