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2013年04月14日

原生林の春

目覚めたら久しぶりに体調が良い。  迷わず久住へ向かった。

ユキワリイチゲを今年は見てないのだ。間に合うものなら見たい。

                                                     

男池(おいけ)からの原生林は、とても好きな場所。

久方ぶりだけれど、ここはいつも変わらず静かで穏やかである。

                                                    

これは好きな木。 ここを通ると、いつも写真を撮ってしまうブナ。 

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下界は春爛漫だが、ここではようやく新芽が出始め、春が始まったばかり。

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道は少しづつ高度を上げる。

尾根ではごうごうと強風が吹くが、谷間は静か。

小鳥たちの声がチュイチュイと遠くから聞こえ、ペアリングで忙しい彼らが、

思わず近くへ飛んでくることも。

小鳥の可愛さに見惚れる。

                                                    

ヤブレガサ。

どこにでもある山野草だが、私はこれが開く前のつぼみ状態が好き。

もう開ききっていたが、登って行くとつぼんだのに出会う。

上は開いたの、下の写真はつぼみ傘。

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今年も見られて嬉しい。

                                               


さて、ユキワリイチゲである。

登山道沿いに、咲き遅れたのが一つだけ。

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イチゲの仲間は多いけれど、ユキワリイチゲは九州にしかないそうだ。

美しい花だと思う。 久住のスプリング・エフェメラル(春の妖精)。

どうにか出会えて、今年も春の儀式を無事済ませたような気分。  よかったぁ。

                                                 


峠まで登ると、平治(ひじ)岳はまだ冬の表情だった。

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これはこれでよし。 そう一どきに春になられては困るというものだ。

                                                

シロバナノエンレイソウ。

少ないと思ったら、今年はウサギが蕾を食べてしまったと聞く。

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ヒトリシズカ。 この花にまで会えるとは思わなかった。

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鳥好きの情報網もすごいけど、花好きな人達も同様なようで、すれ違った人から

興味深い話をたくさん教えてもらう。

趣味は人の生活を豊かにする。 今出あったばかりの人と、山道で小一時間も

話し込む面白さ。

そこで教えてもらった黄スミレを見に、熊本方向へ寄り道ドライブ。

                                                   


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良い一日だった。 心も身体も満足、深い深呼吸をしたみたいに。