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2008年10月29日

志賀の魚やさん

「あら、久しぶりやね」リヤカーのおばさんに声を掛けました。


博多湾の出口にある志賀の島から魚を担いでやってくる「志賀のおばさん」です。

子供の頃から、ここの魚で育ちました。

我が家は母が大の魚好き、魚は志賀の島のおばさんか、柳橋商店街で買う

活きのいい魚でした。

食べるだけでなくさばくのも好き。

まな板の上の魚を、包丁ですーっと3枚に下ろすその手つきを見るのが子供のころ、

とても楽しみでした。

私も見よう見まね、しめ鯖なんかは自家製で作るとおいしいので1匹買ってきて

作ります。

サヨリを2枚に開いて塩と日本酒に漬け、一晩陰干しにしたのなんかはとても

美味しい!

時々川端商店街にやってくるおばさんの魚は最上級、子供の頃うちに来ていた

おばさんとは違うけれど、顔を見れば買ってしまいます。

商売の原点だなーといつも思うのは、次に会ったとき必ず「この前の○○は

どうでした?」と聞くこと。

「おいしくなかったら次から買って貰えませんもん」といつも言います。

魚、特に鯛について、ずい分このおばさんから勉強しました。

「どうしておばさんの鯛はおいしいと?」


「鯛はですね、海が深いとおいしゅうござっせんと。岸の近くでないと

いいエサがないけんです」

「若い漁師は遠くまで釣りに行きますけんね、私は見える所で釣る年寄りの

漁師からしか買いません」

「それだけじゃあないとですよ。しめ方がうまくないとダメです」

(これは私も知ってます。釣ったあとの血抜きのこと)

「ヘタな漁師はいくらやってもヘタ、しめ方のうまい漁師からしか私は

買いまっせん」な〜るほど。

魚の旬は年に2度あるとか、持つとぐんにゃりする魚がしめ方上手、

つっぱるのはヘタな証拠とか。

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でも、イサキだけは氷に弱く、すぐに突っ張るのでこれは100円引き。

(安くても私は買いませんが)

「新しければ美味しいと思っとんなさる人がおるけど、それだけじゃダメです。

突っ張るのが新鮮というのも違いますと」

なんにしても、その道のプロの話は面白い。

近海ものの魚は本当に美味しいですね、ちょっと高いけれど、

もうたくさん食べる訳でなし、少しでいいから美味しいものが食べたい。

せっかく博多に生まれたんですから。

今日は釣りではなく網なので安い、でも刺身になります、というので

大きいのを1匹奮発しました。

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2008年10月05日

彼岸花を見に

先日、彼岸花を見に行きました。あっという間に時期が終わりますからね。


田んぼのスズメをぼんやり見ていると、ちょっと違った行動を取ってるのがいます。

おや、ホバリングしてる。ひょっとして。


双眼鏡で覗くと、やっぱりノビタキです。

スズメは地面に降りる・飛び上がる、この連続で、降りると草むらに沈んでしまいます。

でも、ノビタキは草を掴んでしっかと止まっている。

この時期にだけ見られる、秋を告げる鳥です。

レンズを通して見る秋草が美しい。

肉眼で見てると、ただの休耕田、雑草茂る荒地なのですが、

「雑草という名の草はない」と仰った方があったことを思い出します。

ああ、ここでこうやって、人知れず命を燃やしている存在よ。

さて、ノビタキを見ていると、伊達に止まってるのではありません。


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                                   オヤ、と下方を注視

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                                   そこだ!と追っていく
 


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                                    つかまえた!

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                   またてっぺんに戻って余裕の羽ばたき「いただきま〜す」

地面に落ちた種などを食べるスズメと違って、動物性のものを食べるがゆえの行動の

違いなのだと気づきます。そうか、そうよね。

1時間くらいはすぐに過ぎてしまう面白さ。

観察することの価値を思います。


私の好きな画家・熊谷守一は、一日地面の虫を見て飽きなかったと聞きますが、

そこまでの集中力はないにしても、時にこうして時間を過ごすのはいいものです。

秋を迎え、さあどうやって楽しもうかと考えるこの嬉しさ!

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