« 2018年01月 | メイン | 2018年04月 »

2018年03月19日

ハイタカの季節

ハイタカの季節となった。

この冬はとても寒くて暖かくなるのが待ち遠しく、北国の人の気持が分かったような

気になったものの、その後は急速に気温が上がってやっぱり九州である。

                                                                 ・
                                                                 ・

さて、大好きなハイタカの渡る季節を迎え、小山に登る。

風の強い日には足もとを飛んでゆくと言うので、強風をついてやってきたのだが、

聞いた通りであった。

                                                                 ・
                                                                 ・

まず、向こうの尾根筋を飛んでくるという、お決まりのコースなんて取らない。

横ぎわの藪の向こうにスイッと出たと思ったら、たちまち足もとをかすめて崖下に消える。

                                                                 ・
この繰り返しで、カメラはあっても役に立たない。

ピント合わせ以前に、視野に入れることができないのだ。

_DSC1104G_R.jpg

珍しくファインダーに捉えた。

_DSC1104G1_R.jpg

トリミングしてみた。黒っぽい個体でかっこいい。

                                                                ・
8分の1秒後のコマ。

_DSC1105G1_R.jpg


 分かりにくいかもしれないが、ピンボケ。

わずかの間にすごいスピードで移動するので、ピントがずれてしまう。

しかも今日は強風にあおられて、さらにスピードアップ。 それゆえに面白い。

                                                                ・
                                                                ・
足もとにくると撮影は諦めて肉眼で追うしかないが、背中の色が様々であるし

崖下に消える際に尾羽の裏側が見えたり、ひらひらと蝶のように舞う姿が美しくて、

ハイタカ好きとしてはたまらない。

                                                                ・

これをただ一人小山の頂でやっているのだから、自分は変人であると思う。

しかもいい年をしていて、変人度はかなり高そうである。

                                                                ・

少しづつ、風の勢いがゆるくなってきたと見えて、空中を飛ぶものが増えてきた。

こうなると楽で、撮影ができるようになる。


_DSC1133G1_R.jpg

写真としてはつまらないが、横からの姿。

                                                                ・

_DSC1360Ga_R.jpg

風にあおられながらの飛行。 目の上にある白い眉斑が後頭部でつながっているのが

分かる。

                                                                ・
                                                                ・
_DSC1194.G1jpg_R.jpg
 
緑の山がバックになると、ピント合わせは難易度を増す。

コントラストがはっきりしないと、レンズのオートフォーカスはうまく機能しないのだ。

レンズの真ん中に飛ぶタカを入れながら、ピントが合う瞬間を待つ。

合った、とその瞬間にシャッターを押すが、コンマ数秒の違いでずれてしまう。

手動で合わせられるほどには熟練しないので、機械に頼るしか能がない。

                                                                ・
                                                                ・
あああ悲しいなあ、能がないなあ、と心でつぶやきながらのタカ見である。

まだまだ、シーズンはこれから。