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2011年05月29日

雨の日曜日

まだ5月なのに台風がやってきた。

2日連続で雨の休日。

雨どいの掃除に迫られ、小雨の中屋根の上で濡れながらやることになる。

枯葉の詰まった雨どいに手を突っ込んで掃除だ。晴れた日だとムカデが怖いけど

もしいても、今日は水没して無害だろう。


詰まった枯葉を取り除くと、ズワ―っと音がして水が流れていく。快感。

どうしても取れない所が一箇所。 樋が斜めに伸びるので、詰まり箇所も長いようだ。

頭上のカシの枝を折り取って葉をむしり、枝だけにして突っ込む。

ゴシゴシやってるうちに、多少水が引いていく。

こんなことで時間を過ごす、つまらない雨の日曜日。

                                                
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山の動物たちは 今頃どうしているだろう。

海ぎわに巣をかまえる鳥たちは、今日はエサが取れずに困っているだろうな。


見に行きたいけど、この雨では。

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以前撮ったハイタカの写真を集めて、歌を作ってみる。


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   「群青の海春風(しゅんぷう)を孕みいて 若きハイタカ翔けいだしたる」

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   「ただひとり 国境の海越えゆく鷹に はなむけとなれ 峯の桜よ」

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   「いずくより来たりて いずくへ飛び去りぬ まなざし交わし 鷹空へゆく」


遊んでいるうち、時は過ぎる。


数日で6月となる。  皐月のよき時はこうやって素早く去っていく。


2011年05月08日

真っ赤なシギ

5月は、シギが干潟や田んぼで見られる時期。

渡り鳥だが、彼らは日本へは立ち寄るだけ。短い期間しか見られないのだ。


オオソリハシとは大反嘴、クチバシが上に反っている大型シギだから。

半日、このオオソリハシシギと付き合ってみた。

この時期、真っ赤な羽色となり美しい。


鳥と仲良くするには、恐怖心を持たれないこと。

少しずつ時間をかけて近づいてゆく。場所は浜辺。

カメラを立てた三脚は低くして、しゃがんで彼らの目の高さと同じ位置をキープする。


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時々目を開けて、こちらをうかがっている。

こういう時には、動かない。 1本脚で立ってよく寝られるね、と感心してやる。

周りをわざとらしく見回して、そんなにアナタに関心があるんじゃないから、とポーカーフェイスを

してみたり。  鳥に嫌われないためには、思いつく限りの努力が必要なのだ。

やがて潮が引き始め、波打ちぎわへと三々五々降りて行って視界から消えてゆく。


仕方ない、回り込んで彼らの横へ出よう。

大回りして、集まっている100メートルほど横手へ出る。少しずつにじり寄るのだ。


三脚を動かす、しゃがんだままで移動、これの繰り返し。

少しずつやると、意外と平気な彼ら。

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頭をつっこんで寝ている。 赤いのがオス、メスは白っぽい。


そろりそろり、じわじわ。 ようやく50メートルを切ったら、手前のヤツが2羽、向こうへ移動した。

コレ以上はムリそう。


この浜辺は、白い貝がらが砂の上に積みあがっていて乾いている。

もうしゃがむのも限界、腰を下ろす。 脚も伸ばそう。

何か音がしたようだ。

集団に緊張が走る。

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一斉に同じほうを向いて美しい形となる。 集団全体が一つの命のようだ。


誰かかギギっと警戒音を出した。

あっと言う間もなく、みな飛び出す。

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あれよ あれよ。

たちまち浜辺は空っぽ。シギたちは海上を群れとなって飛び、さすらう。

北へゆき、南へ戻る。向こうに見える雲仙方向へ、海を越えてゆくかと思わせる。

やがて、理性を取り戻したかのように集まり出す。

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オオソリハシシギは、北極近くで夏を過ごし、冬はオーストラリア近辺まで南下する。

1万1000キロを、無着陸・飲まず喰わずで飛び続ける偉大なエネルギーの持ち主なのだ。

昼寝をやめてちょっと飛ぶくらい、お安いご用。


さて、同じ場所へと戻りだす。

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赤いお腹が美しい。 翼はきっぱり無彩色、というのも粋である。

こうやって時を過ごすうち、だんだんと引き潮が目に見えてきて、砂が出始める。

期待したとおり、まず最初にやるのは水浴びだ。

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幸せそう。 


ああ、ずっとしゃがんでいたら腰がだるい。 

砂浜でエサ探しを始めた彼らに別れをつげて立ち上がる。

後退するとあらら、驚かせてしまったようで、またみんな飛ぶ。


悪かったね、でもうまいこと自然と同化してたって訳か。

半日付き合ったら、前よりずっと好きになった。

豪華に真っ赤なシギ、それがオオソリハシ。


また行きたい。 白い浜辺で昼寝する彼らに会いに。

北極海のほとりで巣作りする姿を想像してみる。 

冷たい海と真っ赤なシギ。 自然界は驚くような取り合わせを創造するものだ。 


美しい5月が始まった。