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2008年09月28日

発信機を背負って

先ほどNHKの『ダーウィンが来た!」で、ハチクマがスズメバチの巣を掘るところが放映されました。

足で土を掘り返し、巣をくわえ出します。ハチの幼虫で育った幼鳥は、ほかのタカより成長が早いと。

ハチクマの名前も、蜂が好きなことから来ています。

このタカがどこで越冬し、どういうルートで渡るのか、これを解明したのは発信機なのです。

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渡る群れの中に、発信機を背負ったのが1羽いました。

信州の森で過ごす彼らを捕獲して、発信機を切れないヒモで背負わせます。

軽くて負担にならぬよう配慮されていますが、このお蔭で春と秋の渡りのルートがちょっと

違っていること、どこで越冬するか、などいろんなことが分ったのです。


毎年ワナにかかるドジなのも多いらしく、中には4回かかった剛の者?も居て、これは

もう可哀想だからと、発信機から解放してもらったとか。

五島の調査場所では、受信機を立てて近づいたら分るようになっています。

調査を毎年行っている方は、愛媛県からこの時期1ヶ月弱ほど来て、海を前にしたピークの上に

立ち、孤独で地道なカウント作業をやっていらっしゃいます。


数年前読んだ雑誌では、この場所から日本中の全ハチクマが渡って行く、とありましたが、

今では鹿児島にも飛び立ちスポットがあることや、メインルートは五島の他の場所から

済州島方面であることなどが解明されています。


環境省の所管で行われているそうで、 日本経済は確かに大変だけれど、それとは別に

こういう調査はずっと続けて欲しいものだと思います。


発信機を背負ったハチクマも、この調査のお仲間。貴重な資料を提供してくれているのです。

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                 これはメスです、頑張って海を渡って行ってね!

さて、彼らが去っていくころ、秋も深まります。

田んぼは刈り取られ、彼岸花が赤く畦をいろどる。

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よい時候となりました。

天高く馬肥ゆる秋です、万物豊かに実るころ。楽しみな10月!


2008年09月24日

鷹の季節・ハチクマ

楽しみにしていた鷹の渡りの時期です。


今年もハチクマを見に五島へ行きました。

展望台に上がると、顔見知りのDさんが双眼鏡を当ててカウント中。「今日はよく飛んでますよ」


わ〜お、ラッキー!


遠くの空に点々と黒いものが見えた、と思ううちグングン近づきタカの形になる。

あっという間に力強い羽ばたきで頭上を越える。うわーやっぱりタカは凄いなぁ!

鷹ウォッチングの醍醐味です。


3時半ごろからは近くの山に降りるのが見える、今日はもう休んで明日に備えるのですね。


私も山を下りてハチクマ探し、前方を飛ぶ姿を追うと尾根の向こうに消える。

尾根を回り込むと、おお、すぐそばのヒノキに止まってる。

ウウウ、手が震えそう。  そーっとカメラを窓から出しますが逃げない。


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                         憧れる人が多いオスの成鳥です
                                 目が赤いの、分ります?


今日はもう、これだけで十分な成果。ああ、私は幸運だ。


やがて迎えた最後の日、大きな太陽が山から登る。

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                       風車、これはワシタカには衝突の危険多きものですが
  


朝焼けの空をバックに、頭上に大きな鷹柱が。

皆言葉もなく、ただただ見上げてシャッターを切る。

カウント中の人も、「わ、スゴ!撮ろ!」とカメラを持たないベテランさんに仕事を任せて撮ってます。


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   小さな点々ですが、1羽が差し渡し120〜130センチ。画面だけで85羽位は居るようです


ツアーで来ていた70歳前後の男性たちが、「このトシになってこんなに感動することがあるって

素晴らしい」と話しています。聞いている私がそのコトバにまた感動。


やがて舞っていた群れは、ほどけて一斉に西を目指し流れゆく。

中国大陸まで700キロ、飲まず食わず3日間飛び続ける過酷な旅の始まりです。

いってらっしゃ〜い、思わず声援を送る。

ああ、私も日々の生活に頑張らなくっちゃ。


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              初めて海を渡る幼鳥。 来年は帰ってこず、繁殖できるようになって
                    初めて帰ります。お達者でー!

2008年09月17日

ヨット体験記

ヨットに誘われました。 好奇心旺盛な私はふたつ返事で参加。


ヨットハーバーは初めてですが、思いのほか若い人が多くて。

高校のヨットクラブも増えたんですねー 女子高生2人のヨットも博多湾へ出て行きました。


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                 これは小学生の練習用。 車付きで、引っ張って水際まで行く


私たちの乗る船は共同所有。参加費3千円で乗せてもらいます。

ヨットってお金持ちのスポーツだと思ってたけど、けっこう裾野は広がってるんですね。

最初はエンジンで湾内へ。そのあと帆走です。

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綱を引いたりゆるめたり、言われるままに働く。


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      風向計がてっぺんにありますね、風を斜めに受けて走るのがベストだとか。
                  見上げながら操作するんです、知らなかった。


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                     のどかな秋の日、ヨットが白い帆を上げて浮かぶ。

だんだん沖へ出て、能古島をくるりと廻る。すでに船上ではビアパーティー盛ん。

缶ビールをクーラーボックスに詰めておいたんですが、次々に手が伸びる。  あら、私は1本ですよ。

やがて島へ上陸、船を固定しておいて昼食会場へ。

船の持ち主、71歳のSさんを中心にまた酒盛りです。

お酒が入るととっても陽気で、豪気な男性。でも、中年期にかなりの辛酸を味わっていることをみんなは知っています。

「この年になってまあだ働きようとはオレぐらいや」

「でもくさ、オレの人生、この頃だんだん良うなってきよろうが」「オレはね、もう儲けたくないと。自分らしく働きたい」

騒ぎながらも、みなウンウンとうなずいて聞く。

「仕事はさぼるけどね、山笠はさぼらんと。誰も見てないやない、だけんこそしっかりせんと好かん。毎日出て全部走るよ」

このお年でそんなに山笠を頑張る人、私は知りません。現役はいざ知らず、OBはみなさん、休み休み参加が普通。

やがてご自慢の歌。学生時代グリークラブの部長だっただけあってすごい声量。

立ち上がり、対岸の博多を見下ろしながら「慕情」をたっぷりと独唱。

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                                 Sさんの帽子  時代ものです

やがてレストランの女主人も加わって大酒盛りとなる。 いやー今日はいい日だ。


帰りに魚買って帰ろうか、なんて話してたんだけど、酔っ払ってもうそんな気にもならず。

帰ってから魚をさばくのなんて嫌だ、塩雲丹を1本買っただけ。

満ち潮を待つ間にまたビール、このあと2〜3日はビールを見るのもイヤでした・・・

でも、ちょっとヨットの楽しみにに目覚めたかも。


2008年09月09日

長月九日(ながつきここのか)

今日は重陽の節句、菊の節句。


実際には菊は10月まで咲かないけれど、我が家の庭には秋海棠がピンクの花を可憐に付けています。

ここ数年、7月に蕾を見せたりヘンだったのが、久しぶりに時季を得ている。


待ちに待った秋、秋ですね!


子供の頃はただひたすら春が好き、じっとしているのが苦痛なくらい心躍ったものですが、

秋に惹かれだしたのは、やはり年齢でしょうか。


時々車で通る佐賀の田舎道に、行合野(ゆきあいの)という美しい名の交差点があります。

旅人が行き合う野の道だったのでしょうか、今も小さな4つ角、信号機に出ている地名でそれと分る程度です。

どんな人達が行き合ったのか・・・

今の季節もゆきあいの季節だとか、夏と秋がゆきあうのはどんな空の上でしょう。


秋の七草もそろそろ咲き始めました。

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                                              クズ

クズは旺盛な成長力で嫌われがちですが、やはり七草、花はきれいです。

この根からあの、真っ白な葛が採れるとはすごい!


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                                              ハギ

ハギの花咲く垣根の奥には、ゆかしい人が住んで居そうな気がします。


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                                           オミナエシ

オミナエシは栽培もできますが、やはり野にあるのがきれい。


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                                           フジバカマ

一度植えましたが、いつの間にかなくなってしまった。これも野にあるべき花?

キキョウも珍しく野生で咲いていましたが、この紫を写すのは難しい。青くなってしまう。写真はナシです。

あとは、ススキ、ナデシコ。これはこの時ありませんでした。


夕刻が近づくと、微妙な色の空が広がる。

見上げるうち刻々と変わる、一期一会の空の色。

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見ているうち、ツバメが飛び始めた。拡大するとこの通り。

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季節がゆきあう、夕空。

日本に生まれて良かったと思うのは、こんな時です。