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2011年09月04日

雨が池越え

台風は過ぎたというのに、雨は止まない。

しかし週末の2日ともじっとしている訳にはいかないのだ。  穂高を目指している。


雨具を着て登り始める。 

九重・長者原の駐車場には、驚いたことに登山者が数人。物好きは私以外にもいるとみえる。

樹林の中を登ってゆくと、汗がどっと出てきた。 きついけど爽快。

                                                   

しかし荷物が重い。

軽いザックを背負っての気楽な山ばかりやっているので、背中の筋肉が落ちたのだろう。

トレーニング登山だから、リュックには2リットルのペットボトルが2本。

先週は、登山口で用意したために「飲料不可」と書かれた蛇口から。

暑い中水筒がカラになっても、飲めない4キロの水に恨めしい思いをした。

今日は懲りて、水道の水を家で詰めた。

                                                       

雨が池とは、雨のあとだけ水のたまる池である。

できている、大きな池が。 小雨の中、霧に隠された水面(みなも)がぼんやりと見えている。

何度も来ていながら、ここで池を見たのは久しぶりだ。

初夏にはここに、エヒメアヤメの花畑ができる。

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マツムシソウが、登山道のあちこちにうす紫の花を見せている。

園芸種かと紛うようなあでやかな花姿だが、楚々としたたたずまいは花屋で見るのものとは

さすがに違う。 雨の中のマツムシソウは、一段と美しい。

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坊がつるに出た。 緑の草原の横をひたすら歩き、法華院山荘の横を通る。


登山者が休憩所で雨を避けて昼食中。 でも、横目でみて通り過ぎるだけ。

                                                      

きつい坂を登るのはこたえた。 荷物の重みと弱った筋肉が、苦行の2重奏をかなでる。

肩が痛い。 心臓はハアハア、足腰はだるいし。

何が面白くてこんなことをしているのか、しかも雨の中で。

                                                       

ようやくに抜け出し、霧の中を下り始める。

新しい靴がそろそろ不具合になってきた。

先週の下山途中、靴底のゴムが両足とも剥げてしまい、買い直すしかなかったのだ。


足に馴染んだ靴は惜しいが、仕方がない。


                                                 

泥だらけになって、再び長者原へ下り立つ。 4時間ちょっとしか歩いていない。

でも、今日はこれまで。

                                      
                                                  
雨に濡れた服を着替える。 Tシャツはぐっしょり。

帽子は雨を吸って重くなり、全身が湿っぽい。

しかし濡れてはいても、到達感に心は歌っている。

この感覚がいいのだ。

                                                      


目標を持つのは良いことである。

目標あればこそ、今日の苦行がある。 なければ、こんなことに意味はない。

だれが見てもバカバカしいことに時間を費やせるのは、仕合せ。

雨もまた善きかな。