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2009年07月29日

豪雨のあと

「年々天候がおかしくなっている」とは誰もが思うところですが、それにしてもこの梅雨はひどい。


金曜日の夕方、5時とは思えない暗さに眉をひそめながらも、あんなにひどい雨になるとは

思わず普段どおり5時半に事務所を閉じました。

帰途ものすごい降りに腰から下はずぶぬれ、でも私はいいほう。

遠路通っている社員は乗り換えのバスが不通でとうとうホテル泊まりになったと、

あとから聞いてびっくり。


夜半はいつ目覚めてもどうどうと降る音すさまじく、古い家ゆえ窓の隙間から雨が黒くにじむ。

翌朝の新聞には屋根まで浸かった車の写真、ついたままのヘッドライトが水を透かして見える。

運転手は脱出したそうだけど、衝撃的。


これを皮切りに、被害が次々に報道される。記録的豪雨だと。

わが店も、日曜日は裏の博多川が増水してもう少しで浸水、危うく難を逃れました。

いつも博多座の船乗り込みが行われる、あの穏やかな川です。

ご近所のお店では土嚢を急きょ川ぎわに積まれたとか。


ようやく雨が止んだ午後、車を出して鳥たちの様子を見に行ってみました。


いつも見慣れた池が一変していてまたもや衝撃。

道路から階段を降りたところに池があり、ベンチや遊歩道、池の周りには大きな柳の木が

あって葦が茂る親水公園なのですが・・


上の道路まで冠水する勢いで水があふれている。

ベンチどころか、柳の木の上の方が顔を出すのみ。

水面の面積はさて、3倍くらいになっているでしょうか?4倍、もっとかな?


隠れ場所のなくなったヨシゴイが水の上を飛んでいる。

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葦原の巣には卵やヒナもあったことでしょうが、すべては沈み、

繁殖のための春からの奮闘は無となる。

無念でしょうね、いや親鳥たちは生きるのが精一杯かも。


濁った水は釣りには良いとみえ、釣り人たちが糸を垂れる。

でも鳥にとっては、魚影が見えず漁ができない模様。

あちこちと飛び回ってはわずかに出ている葦に止まるだけ。カワセミもどこへいったのか・・

と、友人が「あそこに幼鳥がいますよ」と教えてくれる。

枯れ葦が浮島を作るその上で、なにやら動き回っている。

茶色のヒナ。

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頭の産毛が、ボサボサと黄色く光って見える。

良かったね、大きくなってて。


道路をぐるっと池ぞいに回ってみると、ほかにもヒナはいる。

みな、浮島の上から水面を覗いては水生昆虫を取って食べている様子。

飛べる大きさになったヒナだけが助かったのでしょう。


ヒナのエサ取りをじっと見ていると、成功と失敗と半々くらい。

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                              つかまえた!

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                              ありゃー

でも、健気に自力で生きようとしている。

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                              こんどこそつかまえた!

早く水が引き、彼らにいつもの暮らしが戻ってくるよう祈ります。


テレビでも新聞でも大変な状況が報道されている。

突然失われた人命。

流された人家・大事な財産・思い出の品、残ってはいても泥土が侵入した家。

落ち着ける家に戻るまで安眠できない人々。


そして、動物たちもそれは同様なのです。


2009年07月19日

悪天の夏山

大雪で大量遭難がありました。


私はツアー登山には行った事がないのですが、お客さんからはお金を貰っているし

北海道まで行って途中で中止(下山)するのは中々できないのでしょうね。

勿論、それでは困るんですが。


3年前、南アルプスに登った時大雨に見舞われましたが、雨の中視界のきかない山歩きなんて

楽しくないから、とさっさと私たちは下山。残った人達は下山もできず難渋したようです。

昔は雨がひどいと停滞したものですが、雨具が進化したせいで行動するのでしょうね。

これも考えものです。遭難した方達は下着が木綿だったのかもしれません。


という私も、この3連休は立山に行くつもりでした。

天候が悪そうなのでずっと迷い、「いざとなれば登山はやめて観光のつもりで」と割り切った所で

友人から直前の申し出、即キャンセル。


航空券は電話での取り消しOK、でもJRは窓口へ行かないとダメなんですね。

「明日から山だし」と奮発したステーキを片面焼いたところ。でも早くしなくちゃ、と

フライパンに放置したままタクシーで博多駅へ。


連休前でみどりの窓口は混んでいる、ようやく順番がきてチケットを差し出すと

「これは精算窓口で」とのたまう。  エ〜ッ こんなに並んだのに。


帰宅すると9時、ステーキを焼きなおしてようやく夕食。ビールも飲んじゃおうっと。

あ〜あ。どうせならもっと早くキャンセル決定してくれれば、とつい思う。


と、昔のことを思い出したのです。

若かりし頃、北アルプス針ノ木岳で待ち合わせをした彼女をすっぽかしたことがあったのを。


・・・彼女は別コースから縦走してくる、私は下から登って、山小屋で落ち合う予定でした。

そこから数日間、後立山(うしろたてやま)を縦走しようと。


ところが往きの夜汽車で突然の腹痛、トイレに立てこもる勢いでたちまちグロッキーに。

原因は、夕食に食べた大ハマグリと分っています。

「足が出てるから、これは死んでるよ!」と言うのに「大丈夫だから」と無理やり焼いて食べさせて

くれた下宿の隣人。若い頃ってムチャクチャしますよね、お互いに。


ともあれ、朝イチのバスで登山口の雪渓までなんとかたどり着いたものの、もう1歩も登れない。

このまま帰る訳にもいかず、あとから登ってきたお兄さんに「これを山小屋の壁に貼って」と

メモを託して帰宅しました。携帯電話どころか、山小屋にも電話のなかった頃の話です。


翌日だったかな、彼女から電話があったのは。壁のメモは残念ながら見ておらず、

その日一日待ちぼうけして下山した、とのこと。


謝る私をたいして咎めもせず、仕方ないね、と寛大に許してくれました。

しかし数十年後再会しての昔話には、ひと言「針ノ木で待ってたわ」と。やっぱり・・

今調べてみると、針ノ木岳は2821M 雪渓の登りが4時間半です。

あの時ムリをしても、やっぱり登れなかったでしょう。


しかし一日待ってた彼女のことを思うと、ああ何でも許せます。まだまだお釣りがくる。

若い時の友人は有り難い存在、これは折りにふれて思うのだけど、再確認。


ネットで今朝見る立山風景は、ガスと雨で視界ゼロ。やめといてよかった。

でも、遠からず高山植物を見に行きたいものです。

やっぱり日本アルプスは特別だから。

これは2年前の写真。   チシマギキョウ

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