豪雨のあと
「年々天候がおかしくなっている」とは誰もが思うところですが、それにしてもこの梅雨はひどい。
金曜日の夕方、5時とは思えない暗さに眉をひそめながらも、あんなにひどい雨になるとは
思わず普段どおり5時半に事務所を閉じました。
帰途ものすごい降りに腰から下はずぶぬれ、でも私はいいほう。
遠路通っている社員は乗り換えのバスが不通でとうとうホテル泊まりになったと、
あとから聞いてびっくり。
夜半はいつ目覚めてもどうどうと降る音すさまじく、古い家ゆえ窓の隙間から雨が黒くにじむ。
翌朝の新聞には屋根まで浸かった車の写真、ついたままのヘッドライトが水を透かして見える。
運転手は脱出したそうだけど、衝撃的。
これを皮切りに、被害が次々に報道される。記録的豪雨だと。
わが店も、日曜日は裏の博多川が増水してもう少しで浸水、危うく難を逃れました。
いつも博多座の船乗り込みが行われる、あの穏やかな川です。
ご近所のお店では土嚢を急きょ川ぎわに積まれたとか。
ようやく雨が止んだ午後、車を出して鳥たちの様子を見に行ってみました。
いつも見慣れた池が一変していてまたもや衝撃。
道路から階段を降りたところに池があり、ベンチや遊歩道、池の周りには大きな柳の木が
あって葦が茂る親水公園なのですが・・
上の道路まで冠水する勢いで水があふれている。
ベンチどころか、柳の木の上の方が顔を出すのみ。
水面の面積はさて、3倍くらいになっているでしょうか?4倍、もっとかな?
隠れ場所のなくなったヨシゴイが水の上を飛んでいる。

葦原の巣には卵やヒナもあったことでしょうが、すべては沈み、
繁殖のための春からの奮闘は無となる。
無念でしょうね、いや親鳥たちは生きるのが精一杯かも。
濁った水は釣りには良いとみえ、釣り人たちが糸を垂れる。
でも鳥にとっては、魚影が見えず漁ができない模様。
あちこちと飛び回ってはわずかに出ている葦に止まるだけ。カワセミもどこへいったのか・・
と、友人が「あそこに幼鳥がいますよ」と教えてくれる。
枯れ葦が浮島を作るその上で、なにやら動き回っている。
茶色のヒナ。

頭の産毛が、ボサボサと黄色く光って見える。
良かったね、大きくなってて。
道路をぐるっと池ぞいに回ってみると、ほかにもヒナはいる。
みな、浮島の上から水面を覗いては水生昆虫を取って食べている様子。
飛べる大きさになったヒナだけが助かったのでしょう。
ヒナのエサ取りをじっと見ていると、成功と失敗と半々くらい。

つかまえた!

ありゃー
でも、健気に自力で生きようとしている。

こんどこそつかまえた!
早く水が引き、彼らにいつもの暮らしが戻ってくるよう祈ります。
テレビでも新聞でも大変な状況が報道されている。
突然失われた人命。
流された人家・大事な財産・思い出の品、残ってはいても泥土が侵入した家。
落ち着ける家に戻るまで安眠できない人々。
そして、動物たちもそれは同様なのです。
