炊き出しの記
山笠3日目の7月11日、今朝は朝山だった。
4時に目覚ましで起床。
最近は早朝のバードウォッチングもさぼっているので、辛い寝起きである。
なんとか4時50分に詰所へ行くと、お弁当はすでに来ていて、お手伝いのお母さんたちも
数人見える。
「みなさん、早くからお疲れ様です」
挨拶して仕事にかかる。
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以前は、お弁当が人数に足りず、青くなってほか弁屋さんに駆け込んだこともあったと
いうが、今日は余裕で間に合う。
もっともかなり多めに頼んでおり、余ったらメンバーが買い取る、という裏技を使って
いる。
裏方は大変なのだ。
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アサリ貝は味噌汁に、としか思っていなかった私が驚いたのは、すまし汁に仕立てる
ことである。
昔からのしきたりらしい。
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なかなかに美味しく、いつも好評だ。 2キロのアサリを使う。
走って水をかけられた後は、温かいものが嬉しいということである。
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伝統で、朝山の時には町総代はいつもの法被ではない。
町によって多少は違うらしいが、大黒流れでは、麻の帷子(かたびら)を着て
わらじ履きである。
このいでたちで、町内を舁き山に乗って(台上がり)走る。
台上がり後のこととて、写させてもらった時には、足袋は濡れてわらの色が付き、
洗濯は大変だろうな、と思わせられた。
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これは土居流れの水法被であるが、同じ流れでも町内ごとに全くデザインが違う。
そして、同じアーケードの商店街なのに、わが町は大黒流れ、その先の町は
土居流れ。
どうして流れが違うのかと聞けば、「太閤町割りからの伝統」という答えが返って
来る。
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博多は古き伝統の町なのだ。