秋は移りぬ
秋の初めは彼岸花
恒例の彼岸花探しは 今年ここから
狭い道でも ついつい突き進んでしまう 何度失敗してもそう
やっぱり行けなくなった
今を盛りと 水辺に咲く赤い花たちよ
干潟にもシギたちが戻ってきた
ダイシャクシギが とても好き
夏が終わるとやってきて、冬をここで越すのだ
ヒヨドリも渡り出す
今年は数も回復したようで 夏の繁殖がうまくいったのかと安心する
ヒヨドリを狙ってハヤブサが出てくるのも いつものこと
こうやって何年も ここで生きてきたのだ
少しずつ 秋は深まる
タカを見ようと山へ上がり、鳥友と過ごす日
関門に爽やかな風は吹き渡り 恵まれたこの日を感謝するばかり
秋の日には 私はいつも幸せである
小学生だった息子が植えたアケビが 十数年ぶりに実をつけた
親は感無量 でも 本人は覚えているだろうか
こうやって齢をとっていくのかもしれないな
秋の日差しは柔らかく ものみな優しく懐かしい
すべての人に幸せがあるように
そう思うのも 秋のなせるわざ
秋の優しさは 厳しい季節を前にしているからに違いない
人恋しく 懐かしい季節が 少しずつ移りゆく