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ステーキを食べる日

たまーにビーフステーキを食べる。

年に2〜3回かな

                                            

明日は山へ旅立つという日に、ゼイタクをすることにした。

こういう時には、デパートの肉屋へ行くことにしている

でも、長いショーケースを見渡しても、この日はヒレ肉が出ていないではないか

                                               

ケースの向こうで作業中の女性に聞くと、「在庫を見て参ります」と

奥の巨大な冷蔵庫へ入って行った

                                                  

ややあって出てきて、「本日は黒毛和牛と糸島牛のヒレがございます」

それぞれ、グラムいくらです、と付け加える。  安い方を選ぶべきか?

いやいや、今日はゼイタクをするのだ。 「脂の少ない方にして。」

                                                   

120グラム切ってもらう。

切るのは男性の仕事らしく、白衣に白い帽子の若い人が大きな包丁を持ち出して作業する。

目の前の秤にのせた。

デジタル表示が、きっかりと120グラムを指す。

おお、見事。

私はこういう職人仕事が大好きであるから、これだけでもう、ご馳走の半分は味わった。

やっぱりデパートはいい気分にさせてくれる

                                                   


持ち帰って調理するが、これは簡単なものである

強い火で焼いて、仕上げに赤ワインを鍋肌からたらし、ガスの火を鍋に入れると

炎が立つ。

ロースの時には盛大な炎だが、ヒレはちょっとだけ

こうしないと香ばしくならない

亡くなった母が、「私は怖くてできない」と言ってたっけ

                                                     


ワインをグラスに注いで、焼きたてのステーキを食べる仕合せ

レアで食べる最上の肉は、明日からのエネルギーになってくれるだろう

                                                     

山旅を楽しむ前哨戦が、こうやって始まった

身体中を使って、生きていることを味わうのって素敵だ。


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山はすっかり秋だった。