春に佇む
天と地の間に われのみ息づくか
日出ずる前の 潮騒の浜
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見上げたる 真暗き空に 砂子(いさご)なす
星へ問うなり われ何者ぞ
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今見るは いつの光か またたきて
我を見つめる あまたなる星
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来し方の 自分ねぎらう ひと日あり
黒猫抱ける 緑陰の椅子
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やわらかき 黒猫抱きて 緑陰に
沈めば あおき水底のごと
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