立山
「日本一高所の温泉、みくりが池温泉」の看板。 見てしまうと通過は不可抗力。
(バスには時間があるし、ちょっと入って行こう)
夏らしい日が少ない今年。
珍しく晴れそうな週末をねらって、速攻で立山へ行ったのです。
脱衣場の扉を開けると、上がってきたばかりの人が「あらー」っと私を見て驚く。
昨日の山小屋で同室だった人。
気軽な一人旅だけど、つい人に話しかけてしまい、自分の人恋う心を知ります。
そんな相手のおひとりと、下山後の温泉でまた再会。
「このカゴ使っていいよ」と着替えの場所をゆずってもらい、感謝。
まさに、袖すりあうも他生の縁。
着替えて出て行きながら、「あー」と口ごもっている。
「またどこかの山で会いましょう!」と勢いよく言うと、表情がぱっと明るくなって
「そうね、会おうね!」と元気に出てゆく。 静岡の女性でした。
思ったほどの晴天でなく、体力不足を思い知った山旅でもあったのですが。
(いつまで登れるかなー)
それでも、3000メートルの稜線はやはり素晴らしい。
お花畑、イワヒバリ、さっと雲が切れたときにのぞく北アルプスの広大な山並み。

鹿島槍から登る朝陽―ご来光―

何年ぶりだろうか、剣岳の険しい山容を見るのは。
雄大な自然の中に居られるのは至福のとき。
言葉もなく、過去も未来もありません。すべては今。
浴槽から見る高原には地獄の白い煙が上がり、降り出した雨に遠山はかすんで
あっという間に眺望はなくなる。
すかっと晴れた日にまた来たいな。
青空をバックにした山が見たい、登りたい。
高山植物の咲きそろう稜線を、自分の足で踏みしめたい。
ああ、それまで体力を温存しなくては。
いつまでも登れると思ってた若い頃とは違う、楽しくもどこか切ない山旅ではありました。
